ノリト 森下英矢の営業日記〜

佐渡相川やまきホテルクリスマスパーティ 2001/12/16、17


NAMARAの正念場は佐渡にあった。

佐渡相川のやまきホテルさんのクリスマスパーティーに行ったのは実は二度目であった。前回はまさに玉砕、波に飲み込まれちまったと生き残りのYCなんぐが語る。しかしその失敗を踏まえてもう一度僕らを呼んでくれたのだった。「もう、過ちは犯せない」皆が心に誓ってカーフェリー「大佐渡丸」が進む。

当日の海は大荒れだった。七〜八米級の大壁が僕らの行く先を阻む。「もうだめだ。」酔いがまわって誰かが呟く。しかしその男は、スッと立つとデッキに仁王立ちし、弱音とゲロを日本海に投棄した。「今年は去年とは違う」酔いでうつろになりながらもそう確信する僕。

佐渡に着く。いつものようにおけさの傘をかぶった公衆電話がよそ者を歓迎する。そこから車でしばらく行くとホテルに着いた。昼食を頂き、それからリハーサル。前回のミスは全て頭に叩き込んでいる。マイクの音を中心にみっちりとリハをした。

お客さんがポツポツと入ってきた。ホテルのエントランスで我々はサンタの格好をしていた。クリスマスパーティーを演出する最高のホワイトスマイルを来場者全員にお見舞いした。さらに途中できぬがさ中村がバルーンアートで子供達の目を引いた。子供に囲まれ満面の笑みで細くか弱い夢を現実の生き物にしていく、まさにこの風船は子供たち自身なんだろう。

そして本番がスタートした。「ディビオー、アヌスレヴィーオーレー!!」ボラーレというNAMARAのテーマソングが流れる。その軽快なリズムにそって芸人たちがやって来た。そして必殺のショートコント。「か、かわされた」いまいちな反応を背に抽選会に入る。皆、気合にみなぎった顔で隙を探す。

抽選会が今回のネックだった。これを成功させるために幾度もシュミレーションを繰り返した。ヤングキャベツが客をあおる。中村がバルーンで子供をひきつける。そして、僕が客をいじる。そこには見事なシンフォニーがあった。400人強のお客さんの目はステージに釘付だった。大成功だったといっていいだろう。

ステージ終演後、最後にエントランスでお客さんを送り出していた。今度はお客さんがホワイトスマイルだった。皆さんが声を掛けてくれる。入場時とは違っていた。その後、おいしい夕食を頂いた。充実感と満腹感でいつのまにか眠っていた。

翌日、佐渡金山に行った。ワイワイガヤガヤ修学旅行気分だった。腕一本ギリギリ入るような穴から、20キロはあるかという金を取り出せたら記念品というゲームがあった。全員で挑戦したが持ち返った記念品は筋肉痛だけだった。

こうして佐渡のクリスマスパーティーは幕を閉じた。経験というクリスマスプレゼントを頂いた僕らが、いづれもう一度佐渡に笑いのプレゼントを贈りたい。(了)